ローマ法王訪日はどうやって決まった?
フランシスコ・ローマ法王が2013年に就任して以来日本カトリック司教協議会会長 ヨセフ髙見三明(長崎大司教)が幾度も訪日を要請していたようです。
一般謁見の講話の中で日本のキリシタン時代のことに言及したり、第二次世界大戦終戦後、亡くなった弟をおんぶして火葬場の順番待ちで立っている「焼き場に立つ少年」の写真を世界に頒布する指示をされたり、訪日に向けて準備をされていたように思う、と高見三明長崎大司教は答えています。
ローマ法王が袴田巌さんと面会するワケ
フランシスコ・ローマ法王はかつて「核兵器は人類の平和的共存の基礎にはなれない」と語り、その教訓となる被爆者の証言を「予言的な声」と表現しました。「焼き場に立つ少年」は核廃絶が進まない世界の未来を示唆する、と伝えたいのでしょうか。
原爆を落とされた唯一の国日本で、一向に進まない核兵器廃絶に問題を提起する目的があると言われています。
核兵器の脅威を繰り返し訴え、バチカンもおととし、いち早く、核兵器禁止条約を批准するなど、核兵器廃絶に向けて積極的な取り組みを続けています。
そして、もう一つフランシスコ・フランス法王が強く訴えているのが「死刑廃止」です。
先々代の教皇ヨハネ・パウロ2世は、回勅『いのちの福音』(1995年)やクリスマスのメッセージなどで、死刑廃止を訴える内容を発信しており、先代の教皇ベネディクト16世も、死刑廃止のための努力を社会に求めてきました。
昭和41年の「袴田事件」で無実を訴えている袴田巌死刑囚との面談調整をされていることがわかっています。
袴田巌さんは東京拘置所でキリスト教の洗礼を受けています。
この2つのメッセージを世界に発信するために、日本への訪問を希望されていたようです。
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